報 文

成人女性の便秘に対するキシロオリゴ糖の少量投与による改善効果

飯野 妙子1,西嶋 泰史1,澤田 幸子2,佐々木 裕昭2
原田 等2,諏訪 芳秀1,木曽 良信1

1東京大学医学部保健栄養学教室
2同ヘルスケア開発センター

健康な成人女性35名にキシロオリゴ糖(XO)0.4gを4週間継続摂取させた。1週間あたりの排便回数がXO摂取前には4回以下であった便秘傾向の被験者では,XO摂取1週間目以降,排便回数が増加した。排便量,便の固さ,便の色,排便後の爽快感については,XO摂取前に自己判定によるスコアが低い被験者において改善効果が見られ(P<0.05),良好な状態がXO摂取終了後2~4週間目まで持続した。糞便中の腸内細菌叢に占めるビフィズス菌の割合は,XO摂取2週間目にXO摂取前と比較して有意に上昇した(P<0.05)。この効果はXO摂取期間中維持されたが,摂取終了後は元の水準に低下した。

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